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  院長ひとりごと

タイトル
2008/12/25 代理ミュンヒハウゼン症候群

メリークリスマスです。うちは来年長男が中学受験なのでツリーもありませんでした。が、

クリスマスにサンタにもらったらしいDSゲームをずっと長男が遊んでいます。

ショックな事件が起こりました。母親がわが子の点滴に腐った水を注射していたという事件

です。3人の姉も亡くなっていて同じ事をしていた可能性もあるようです。

ミュンヒハウゼン症候群という有名な精神疾患があります。ミュンヒハウゼンという実在した

ほら吹き男爵にちなんで名づけられていて、自分をわざと傷つけたり病気になりたがったり

するんです。病気になって周りに心配されたい、かまってほしいなどの無意識の欲求に

よると言われていて、僕も何例かの症例を経験したことがあります。過剰な検査を要求

し、入院を望むのです。検査の結果で病気じゃないというとがっかりするのです。

今回のケースは代理ミュンヒハウゼン症候群の疑いがあります。これは、自分ではなく、

身近な人間に対し危害を加え、病気にして自分が献身的に介護するという矛盾する

行動をとります。母親が子供にするケースがほとんどで、保険金目的などで行うものでは

ないのです。有名な事件ではイギリスで、看護師が小児病棟で次々にインスリンという

血糖を下げるホルモンを子供達に注射して低血糖の意識障害を起こし、自分が第一

発見者になって献身的に介護するという事件がありました。本人には悪意はなく、しいて

言えば病的に自己中心的とでもいえるのではないでしょうか?知的レベルは高い人が

多く、医学知識も豊富なことが多いので極めてやっかいです。

これといった治療法もないので、子供をひきはなす他はないでしょう。判例からみれば、

たとえ、この病気だと診断されても実刑はまぬがれないでしょう。子供を愛しているという

感情はこんなことをした母親にもあるというのがこの病気の一番こわいところなんです。

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