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院長ひとりごと |
15年前の今日、東京で地下鉄サリン事件が発生しました。
当時まだ院長は研修医でしたが、サリンという言葉も知らなかったですし、PAMという本来農薬中毒に使用するサリンの特効薬が足りなくなり全国から東京へ送ったというのを覚えています。
実際に診療に当たった医師に話を聞いたことがありますが、それは大変な混乱ぶりだったそうです。
サリンの実行犯には信じられないことに現役の医師がいました。
この医師は事件の全容を自白したということで無期懲役になり現在も服役中です。この医師は交通事故の加害者になったことによるストレスがきっかけで入信しました。
他の実行犯は次々に死刑が確定しています。この中に広瀬健一という人物がいます。
早稲田大学の理系学部を主席で卒業したにもかかわらずオウムに入信しています。
20歳前後の学生の入信が再び増えているオウム(アレフ)ですが、広瀬死刑囚は2年前に学生のカルト入信を防ぐために手記を書いています。
達筆な手書きで原稿用紙約60枚の膨大な量です。ネットで探せばすぐ見つかります。
まじめな学生ほどカルトに入信しやすいのですが、「生きる意味はなにか?」この素朴な疑問の答えを探そうとしてハマるパターンが多いと広瀬氏は警告しています。
宗教はこのような疑問に対する答えを持っていて、これが精神的安定をもたらす宗教のメリットでもあるのですが、うさんくさいおやじにしか見えない麻原を絶対的な神とみてしまう理由は手記を読んでもよくわかりませんでした。
でも広瀬氏はマインドコントロールが解けており現在はこのようにカルト被害防止に協力的でもあります。
やったことの償いですから死刑は仕方ないかもしれませんが、他の死刑囚とはちょっと違う感じがしますね。
死刑にせずこのような活動を生涯続けてほしい気もします。死刑廃止論者ではありませんが。 |
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