10年前の今日、高知県で日本で最初の脳死下での臓器摘出、提供が行われました。
丸10年たちましたが、脳死判定後の臓器移植症例は全国でわずかに81例です。
この地方は名古屋第2日赤病院などが積極的に脳死判定、臓器移植を行っているために、非常に臓器提供数が多くなっています。日本では年間1万人が脳死になっているにもかかわらず、臓器提供は人口100万人あたりわずか0.8人です。
スペインやアメリカは30人くらいですからいかに日本の臓器提供数が少ないかがわかります。
提供臓器さえあれば、日本の移植技術は世界でもトップレベルであり、移植医療に携わる医師からすれば、待機している重症患者さんが目の前で亡くなっていくのをみているわけですから非常に歯がゆい思いをしていることでしょう。
臓器移植法が制定されたのは1997年ですから歴史も浅いとはいえ移植医療にはいろいろな障害があり、この障害はこの10年ほとんど改善されていないのです。続く。