ホルモンハンターと呼ばれる日本人の科学者がいます。
寒川先生は医師ではありませんが、医学分野でものすごい功績を残している人です。
グレリンというホルモンを発見したことで話題になっていますが、実は20年以上前から医学、とりわけ循環器分野で重要なホルモンの発見をいくつもしています。
昭和59年に寒川先生が発見した心臓からのホルモン「ANP」は循環器科の歴史を変えたといってもいいくらいです。なにしろ心臓がホルモンを出すなんて誰も信じていなかったのですから。
現在はこのホルモンは心臓病の薬として実用化されており、広く使用されています。
また、後に寒川先生がブタの脳から発見した「BNP」も人間の心臓からのホルモンでもあることがわかり、この数値を測ることによって、心臓の状態を知ることもできるようになりました。
当院でも「BNP」は心臓病の患者さんではよく測定しています。この先生は近い将来間違いなくノーベル賞をとるでしょう。