1審で無罪判決を受けた大野病院事件の加藤医師の無罪が確定しました。
検察が控訴を断念したのです。そもそもなぜこのような刑事裁判が起きたのでしょうか?遺族が告発したわけでなく、まずは警察のいきなりの逮捕から始まりました。
警察の逮捕の根拠は、県の事故報告書でした。だれが書いたのか、~すればよかったとかミスがあったように書いてあったそうです。
上司の教授が訂正を求めても、県はこう書かないと賠償金が出せないと拒否したそうです。これを見た警察が医療ミスと断定し、逮捕となりました。
マスコミがさかんに医療ミス、医療事故を報道し始めたのは99年の手術時の患者取り違え事件がきっかけといわれています。
確かに今まではうやむやになりがちだった医療ミスが明らかになり世間の関心が高まったのはよいことなのですが、なんでもかんでも医療ミスと考えられる傾向は危険です。
結果が悪ければすべて医師の責任という風潮は医師が外科や、産科を避ける傾向を助長するでしょう。単に医師数を増やしても全く意味はないだろうと思います。