一般には精神鑑定には、大きく分けて起訴前に行われる起訴前鑑定、起訴後に行われる裁判所命令による正式鑑定があります。
起訴前に行われる精神鑑定は、簡易鑑定という簡単なものが多く、ここで責任能力なしと鑑定されると起訴は見送られ、だいたい措置入院という強制の精神病院への入院が行われます。
宅間守死刑囚が、池田小事件を起こす前にいろいろな事件を起こしていますが、みな精神疾患を理由に罪をのがれていました。結果論から言えば詐病だったかもしれません。
日本は実は精神疾患に対して一番偏見があり、一番入院患者も多い国なのです。
30万人以上が入院しており、入院期間も平均で約1年、5年以上が40%以上、住む場所もなく、社会復帰できずに社会的入院を続けている人が数万人以上います。
精神疾患の患者が暴力的な犯罪を犯す割合は決して高くないのに重大犯罪→精神鑑定という報道は世論をさらにミスリードする可能性が高いと思います。
ただ酒や覚せい剤での酩酊状態での犯罪も心身喪失とするのはいかがなものでしょうか。